中国AIを企業で使うには?DeepSeek・Qwenなど6社の導入条件を比較【2026年】

中国AIを企業で導入する際の違いを、DeepSeek、Qwen、Kimi、GLM、MiniMax、ByteDanceで比較します。モデルの重みのライセンス、APIの利用経路、データの保存・処理場所、商用利用の条件を整理。公開重みとホスト型サービスの機能差、米国での利用制限も確認し、自社の要件に合う候補を絞り込めます。

公開日

中国AIを企業で使うには?DeepSeek・Qwenなど6社の導入条件を比較【2026年】

企業での導入を考えるなら、6社が提供する中国AIは検討に値します。ただし、モデル名だけでは、その運用形態を承認できるかどうかは判断できません。まず確認すべきなのは、対象モデルのライセンス、推論を運用する企業、そしてデータの取り扱い条件です。そのうえで、自社の業務を使って性能を評価します。今回の比較では、DeepSeekがモデルの重みのライセンスを最もシンプルに検討できる候補です。一方、ByteDanceの国際向けAPIには米国での利用制限があり、それだけで候補から外れる場合があります。

中国AIの主要モデルを比較

モデル、運用先、用途はセットで承認します。 モデルは回答を生成するシステム、運用先はそのシステムを動かす主体です。そして、モデルに渡す情報と権限はアプリケーションが決めます。このいずれかが変われば、承認の判断も変わり得ます。

本記事は、2026年10月19日に各社のモデルカード、ドキュメント、公開規約と照合しています。文書に基づく比較であり、実機での性能テストではありません。掲載順は開発元ごとの整理で、ベンチマークの順位ではありません。

開発元/モデルファミリー検討対象となる現行の主力モデル対象の重みに適用されるライセンス導入判断を左右する制約
DeepSeekV4-Pro-0813、画像入力にはV4.1-Flash-1017記載した両チェックポイントともMITProは画像入力に非対応。開発元のAPIには別途データ取り扱い条件があります
Alibaba / QwenQwen3.8-Max、公開重みはQwen3.8-2.4T-A95BQwen3.8-Max Licenseホスト型のMaxと公開されたテキストモデルの重みでは機能が異なります
Moonshot AI / KimiKimi K3Kimi K3 License商用条件には、モデル提供事業を対象とした適用条件があります
Zhipu / Z.ai / GLMGLM-5.3GLM-5.3 License入力はテキストのみで、推論を無効にできません
MiniMaxMiniMax-M3MINIMAX COMMUNITY LICENSE商用利用には帰属表示に加え、通知または許諾が必要です
ByteDance / SeedSeed2.1 Pro、国際向けはSeed2.0の提供経路を確認主力モデルの重みのライセンスは未確認。独自のサービス規約が適用されますBytePlus独自のモデルサービスは米国を提供対象から除外しています

出典と例外条件は、以下の各社の項目に記載しています。オープンウェイトとは、学習済みモデルのパラメーターを入手できるという意味です。あらゆる商用利用が認められることや、ノートPCで動かせることを意味するわけではありません。

外部の運用先を検討するなら、Fireworksのモデルカタログには、上記のオープンウェイトの5ファミリーと、それぞれの現行主力モデルが掲載されています。デプロイ先リージョンのドキュメントでは、ほかの地理的な範囲とともにUSスコープへの対応が示されています。米国で運用する候補として扱い、そのスコープで利用できる正確なモデル、処理容量、契約を確認してください。カタログへの掲載や公開エンドポイントへの接続成功だけでは、リクエストの処理が米国内にとどまる証拠にはなりません。

DeepSeek:重みのライセンスが明快な候補から始める

ダウンロードした重みを制約の少ないライセンスで利用したいなら、今回の中ではDeepSeekが最も検討を始めやすい候補です。 現行のProチェックポイントはDeepSeek-V4-Pro-0813、より新しいFlashチェックポイントはDeepSeek-V4.1-Flash-1017です。両方のモデルカードで、リポジトリと重みにMITライセンスを適用すると明記されています。Proのモデルカード、Flashのモデルカード。

Hugging Face上のDeepSeek V4 Pro 0813公式モデルカード。
DeepSeek:チェックポイントごとにモデルカードとライセンスを確認します。

開発元のAPIでは、Proはdeepseek-v4-pro、Flashはdeepseek-flashで提供されます。どちらも推論あり・推論なしの動作、ツール呼び出し、JSON出力に対応しています。実務上の違いは入力形式です。Flashは画像を受け取れますが、Proは受け取れません。そのため、撮影した請求書や画面のスクリーンショットを直接渡す用途では、回答品質を比較する前にProが候補から外れます。現行APIのモデル一覧。

向いている用途: ホスト型の推論サービスと、制約の少ないライセンスでの独自運用を比較したい開発者。
注目点: 現行のProとFlashの該当リビジョンで、重みがMITライセンスで公開されています。
利用経路: DeepSeekのAPI、公式Hugging Faceリポジトリ、Fireworksなどのホスティング事業者。
制約: Proはテキスト専用です。また、MITライセンス上の許諾は、ホスト型APIでのデータの取り扱いを定めるものではありません。

大企業が社内文書アシスタントを構築する場合、独自の商用条件について交渉する項目を減らせます。ただし、運用先の承認は別途必要です。モデルをダウンロードして推論を実行する、つまりモデルを動かして回答を生成することと、DeepSeek自身のサービスに文書を送ることでは、利用上の関係が異なります。

複製物を配布する際は、MITライセンスが求める告知を保持してください。「MIT」という表示だけで、機密性やセキュリティテスト、サービス保証まで備わっていると判断してはいけません。これらは、実際に構築・運用するシステムで別途確認する性質のものです。

強み
得意なこと
5 points

  • 対象となる現行チェックポイントの重みがMITライセンスで公開されています。
  • ホスト型の両モデルで、ツール呼び出しと構造化JSON出力を利用できます。
  • 開発元のAPIと外部ホスティングにより、複数の導入経路を選べます。
  • Flashに渡せる画像付きのタスクを、Proには渡せません。
  • 重みを自社で運用する場合、処理容量、更新、監視は自社の責任になります。

リビジョンとAPIの詳細はDeepSeek V4ガイド、料金表はDeepSeekの料金解説を参照してください。ここでの導入判断は、選んだ利用経路が自社で認めるデータの取り扱い範囲に収まるかどうかです。

Alibaba Qwen:ホスト型の主力モデルと公開重みを分けて考える

運用を任せられるマルチモーダルの主力モデルと、重みをダウンロードして使う経路の両方を検討したいなら、AlibabaのQwenが候補になります。 ただし、両者の違いを押さえる必要があります。ホスト型の主力モデルはQwen3.8-Max、公開された重みのチェックポイントはQwen3.8-2.4T-A95Bです。モデルカードによると、ホスト型のMaxには画像入力、推論なしの動作、組み込みツールなどが追加されています。ダウンロード可能なテキストモデルで、ホスト型製品と同じ機能を再現できるとは限りません。公開重みの公式モデルカード。

Qwen3.8 Maxと対応する入力形式を紹介するQwen Cloudの公式ページ。
Qwen:ホスト型のMaxには、公開されたテキストモデルの重みにはない機能があります。

開発元のAPIは、Qwen CloudとAlibaba Cloud Model Studioから利用できます。Model Studioにはqwen3.8-maxと、その更新版スナップショットであるqwen3.8-max-0902が記載されています。モデルのページでは、画像・テキスト・動画の入力とテキスト出力への対応が示されています。スキャンした提案書と製品動画を比較する調達担当者にとって、この入力形式の組み合わせはホスト型サービスを評価する理由になります。モデルのドキュメント。

向いている用途: Alibabaのマネージドサービスと、独自に運用するテキストモデルを比較したい企業。
注目点: ホスト型モデルの追加機能と公開重みの違いが、モデルカードに明記されています。
利用経路: Qwen CloudまたはModel Studio、公式Hugging Faceの重み、Fireworksの掲載モデル。
制約: この主力モデルの重みには独自のQwen3.8-Max Licenseが適用されます。Qwen全体にApacheライセンスが一律で適用されるわけではありません。

商用利用の確認では、異なる適用条件を区別する必要があります。自社または関連会社が、第三者に推論やファインチューニングを提供するModel as a Service事業、またはコーディングやオフィス業務の生産性向上を目的とする、ライセンスで定義されたAI Work Assistant事業を営み、その合計売上高が連続する任意の12か月間で5,000万米ドルを超える場合、商用利用の前に別途ライセンスを取得する必要があります。定義された社内利用の例外が適用されるには、ソフトウェア、出力、その基盤となるモデルの機能を第三者に提供しないことが条件です。

これとは別に、商用の製品またはサービスが月間アクティブユーザー数1億人、または月間売上高2,000万米ドルを超える場合、インターフェース上で該当モデル名を目立つ形で表示する必要があります。著作権表示と許諾の告知も保持してください。対象の重みのライセンス。

大企業では、関連会社を含むという文言が重要です。プロジェクトの予算が小さくても、条項が確認を求める売上高の範囲まで小さいとは限りません。また、社内ツールを後から顧客向けアシスタントに転用する場合は、再確認が必要です。あらゆるAI機能を一括りにせず、除外規定も含めて、ライセンス上のモデル提供事業と業務支援アシスタント事業の定義に沿って判断してください。

強み
得意なこと
5 points

  • ホスト型のMaxは、テキスト・画像・動画に対応しています。
  • 公式にダウンロードできる重みがあり、別の運用方法も選べます。
  • 対象となる事業区分と社内利用の例外が、ライセンスに明記されています。
  • ホスト型の機能が、公開重みのチェックポイントでもそのまま使えるとは限りません。
  • 商用条件は、関連会社や営んでいる事業によって変わる場合があります。

Moonshot Kimi:長文と画像・動画を扱うなら、独自ライセンスも確認する

Moonshot AIのKimi K3は、長い文書と画像・動画を組み合わせる業務の候補です。 現行のモデルカードでは、100万トークンのコンテキストウィンドウと2.8兆パラメーターを持つネイティブマルチモーダルモデルとして紹介され、重み全体が公開されています。コンテキストとは、リクエスト内でモデルが参照できる情報の範囲です。すべての細部を正しく取り出せる保証ではありません。K3のモデルカード。

Moonshot AIによるKimi K3の公式モデルカードと公開重み。
Kimi:公開重みとK3ライセンスの両方を、導入前の審査に含めます。

取引先から届いた長い提出資料を確認する業務責任者なら、義務事項の抽出、不足する証拠の指摘、各回答と提出資料の対応付けという、範囲を絞った作業でK3を評価できます。合格基準は、示された参照箇所が回答の根拠になっているかどうかです。広いコンテキストウィンドウは資料を収めるうえで役立ちますが、結果の確認に代わるものではありません。

向いている用途: 根拠を明示的に確認しながら進める、長文を含むマルチモーダルな知識業務。
注目点: 文書で仕様が示された同じモデルで、テキスト・画像・動画を理解できます。
利用経路: kimi-k3を使う公式KimiプラットフォームAPI、MoonshotのHugging Faceの重み、Fireworks。
制約: Kimi K3 Licenseには商用条件があります。また、この規模のモデルは、ダウンロードできても十分な運用計画が必要です。

自社または関連会社がModel as a Service事業を営み、その合計売上高が連続する任意の12か月間で2,000万米ドルを超える場合、ライセンスは商用利用前の別途契約を求めています。また、それとは別に、製品またはサービスが月間アクティブユーザー数1億人、または月間売上高2,000万米ドルを超える場合、Kimi K3のブランドを目立つ形で表示する必要があります。

例外も同じくらい重要です。この両条項は、定義された社内利用、およびMoonshotの公式製品や認定推論パートナーを通じた利用には適用されません。社内利用の定義からは、ソフトウェア、出力、機能を第三者に提供する使い方が除外されています。K3を掲載しているというだけで、その事業者が認定されていると判断してはいけません。K3のライセンス本文。

ライセンスの定義では、カスタマーサポート機能を構築する事業と、モデルへの汎用的なアクセスを販売する事業は別のケースです。調達担当者には、誰がプロンプトを制御し、誰が出力を受け取るのかを含め、実際の製品設計を伝えてください。「Kimiを使う」という情報だけでは、条件の適用を判断できません。

強み
得意なこと
5 points

  • テキスト・画像・動画の理解能力が、開発元の文書に示されています。
  • 重み全体が公開されており、開発元のホスト型サービス以外の選択肢があります。
  • 社内利用と認定された提供経路に関する例外が、ライセンスに明記されています。
  • オープンウェイトでも、この規模のモデルを通常のデスクトップ環境で手軽に運用できるわけではありません。
  • 商用利用の審査では、製品に組み込む機能と、モデルへのアクセス提供を区別する必要があります。

サービスやプランを選ぶ際は、Kimiの料金ページを参照してください。その判断と、重みを自ら運用するための許諾は分けて扱います。

Zhipu / Z.ai GLM:テキスト中心の開発業務で検討する

ZhipuのZ.ai GLM-5.3は、推論の動作を踏まえたうえで、テキスト中心の開発業務で評価したい候補です。 Z.aiは最新の主力モデルと位置付け、入力はテキストのみ、コンテキストウィンドウは1Mトークン、推論は常時有効と説明しています。推論を無効にすることはできません。主力モデルのドキュメント。

GLM 5.3の機能と推論の動作を示す公式ドキュメント。
GLM:テキストのみの入力と常時有効な推論は、組み込み時に考慮すべき具体的な制約です。

リポジトリの保守に使えるかを検討するCTOなら、関連ファイルを調べ、パッチを提案し、既存のワークフローと同じ受け入れチェックを完了できるかを試します。ツールと権限の条件はそろえてください。開発業務を重視しているという公式の説明は、評価を始める理由にはなりますが、現在のシステムを上回る証拠にはなりません。

向いている用途: 周辺ツールで完了を検証できる、テキスト中心のソフトウェア開発業務。
注目点: 推論をオフにできると推測する必要がなく、その動作が文書に明示されています。
利用経路: Z.aiのAPI、公式Hugging Faceの重み、Fireworks。
制約: この主力モデルは画像認識モデルではなく、推論なしでリクエストする経路もありません。

対象の重みにはGLM-5.3 Licenseが適用されます。特徴的な商用条件は、ライセンス利用者または関連会社がModel as a Service事業を営み、その合計売上高が連続する任意の12か月間で100億米ドルを超える場合に関するものです。該当する利用者は商用利用前にZ.aiのセキュリティ審査に合格する必要があり、審査の範囲と方法はZ.aiが合理的に決定します。この事業の定義からは、エンドユーザー向け製品に組み込まれた機能と、別の運用事業者のモデルを単に中継するだけの行為が除外されています。GLMのライセンス本文。

これは特定の事業区分に対する条件であり、すべての企業向けアプリケーションに一律で課される制限ではありません。一方で、過去のGLMがMITライセンスだったからといって、今回もMITだと考えることはできません。自社が承認するチェックポイントに付属するライセンスを保存してください。

強み
得意なこと
5 points

  • 現行の主力モデルであり、開発元によるエンジニアリング向けのドキュメントがあります。
  • ダウンロード可能な重みと、ホスト型APIの両方を利用できます。
  • 審査が必要になるモデル提供事業の条件が、ライセンスに明記されています。
  • スクリーンショットを扱うには、別のモデルか、事前の情報抽出工程が必要です。
  • 推論が常時有効なため、単純なリクエストを処理する際の選択肢が変わります。

MiniMax:インフラ構築の前に商用利用の許諾を確認する

MiniMax M3は、インフラの準備を始める前に商用ライセンスを確認しておきたいマルチモーダルモデルです。 開発元のモデルカードでは、テキスト・画像・動画の理解と、1Mのコンテキストウィンドウが示されています。重みを入手できるほか、MiniMax自身のAPIでも利用できます。M3の公式モデルカード、APIドキュメント。

マルチモーダル機能とライセンスへのリンクを掲載したMiniMax M3の公式モデルカード。
MiniMax:商用条件は、対象となるM3のリリースに適用されます。

研修動画と手順書を突き合わせて分析する企業なら、正しい手順と、その根拠となる記述を特定できるかでM3を評価できます。選んだ運用先が、それらの入力を受け付けることも確認してください。モデル自体に能力があっても、すべての提供環境でその機能を使えるとは限りません。

向いている用途: 対象モデルの商用条件を満たせる企業でのマルチモーダル業務。
注目点: テキスト・画像・動画の理解が、同じモデルの仕様として文書化されています。
利用経路: MiniMaxのAPI、公式Hugging Faceの重み、Fireworks。
制約: 重みのライセンスでは、商用運用に帰属表示と、通知または事前の許諾が必要です。

MINIMAX COMMUNITY LICENSEは、まず非商用利用を許諾し、その後に商用利用の追加条件を定めています。商用の製品またはサービスは、認められたいずれかの場所にBuilt with MiniMax M3と表示する必要があります。対象の製品またはサービスの売上高が年間2,000万米ドルを超える場合は、別途、事前に書面による許諾を得てください。それ以外の場合、ライセンスは一度の通知を求めています。商用利用の定義には、商用API、業務での運用、改変モデルが含まれます。また、禁止用途を定める付録には軍事目的も含まれています。M3のライセンス本文。

そのため、大企業の社内プロジェクトであっても、Kimiの社内利用の例外をMiniMaxに当てはめることはできません。ライセンスはそれぞれ別の文書です。通知だけで十分だと判断する前に、想定する運用方法と、判定に使う売上高の範囲を審査担当者に伝えてください。

運用先による具体的な違いもあります。FireworksのM3ページは、コンテキスト上限を512kトークンと表示していますが、開発元のモデルカードでは1Mとされています。これは利用経路ごとの仕様です。リクエストの大きさは、実際に使うエンドポイントに合わせてください。

強み
得意なこと
5 points

  • ネイティブマルチモーダルの理解能力が、開発元の文書に示されています。
  • 重みを利用できるほか、ホスト型の提供経路も複数あります。
  • 商用利用の通知と許諾の手続きが、ライセンスに記載されています。
  • 商用条件を満たすには手続きが必要で、ファイルをダウンロードするだけでは足りません。
  • 外部事業者のエンドポイントでは、モデルカードよりコンテキストウィンドウが小さい場合があります。

ByteDance:国際向けAPIはあるものの、米国は対象外

ByteDanceを掲載したのは、中国国外で提供されるSeedの公開APIを確認できるためです。ただし、米国の企業に広く推奨できる選択肢ではありません。 公式のリリース資料で確認できた最新の主力モデルはSeed2.1 Proです。ByteDanceはSeed2.1ファミリーについて、エージェント業務、コーディング、マルチモーダル理解の改善を説明しており、DoubaoとVolcano Engineを通じて提供しています。Seed2.1の公式リリース情報。

ByteDance SeedによるSeed2.1の公式リリース発表。
ByteDance:最新の主力モデルと国際向けAPIの提供内容は、それぞれ確認する必要があります。

今回、国際向けの提供経路として確認したのはSeed2.0 Proです。BytePlusの公開API資料に記載されており、ModelArkも国際向けサービスでSeedファミリーへのアクセスを提供しています。ここから確認できるのは中国国外にAPIがあることであり、同じ経路でSeed2.1も使えるということではありません。Seedの公開APIドキュメント、ModelArkの概要。

向いている用途: 利用可能な地域の企業が、BytePlusで提供される特定のSeedバージョンを評価する場合。
注目点: 国際向けの公開APIがあり、中国国内のリリースとは独立して提供内容を確認できます。
利用経路: 確認済みの国際向けサービスはBytePlusです。主力モデルの重みがHugging Faceで公開されていることは、今回確認できていません。
制約: 現行のサービス個別規約は、BytePlus独自のモデルサービスを米国で利用できないと明記しています。

この規約では、対象地域内での利用に限り、取り消し可能な限定的サービスライセンスを付与しています。地域に関する条件は、顧客、承認されたユーザー、エンドユーザーにも及びます。米国企業は、アカウントにログインできること、シンガポールにあるように見えるエンドポイント、再販事業者の掲載情報を、想定用途が認められる証拠として扱ってはいけません。サービス個別規約。

米国外の利用条件を満たす企業が次に確認すべきなのは、正確なバージョンと、アプリケーションを使う人々の所在地域です。米国での導入では、提供元が適用可能な契約上の許諾を示さない限り、この経路を候補から外してください。今回の調査では、米国でホストされる主力モデルの選択肢も、オープンウェイトのライセンスも確認できていません。

強み
得意なこと
5 points

  • 国際向けの公開APIドキュメントがあり、条件を満たす企業は評価に使える経路を確認できます。
  • Seedファミリーの文書では、マルチモーダル理解が説明されています。
  • 公開されたサービス規約で、地域上の制約を確認できます。
  • 中国国内の最新主力モデルが、そのまま国際向けAPIのモデルになるわけではありません。
  • 現行のBytePlus規約は、独自のモデルサービスの米国での利用を除外しています。

企業導入の前に確認すべきこと

「安全に使えるか」は、構築するシステムと、そこで扱うデータについて判断する問題です。開発元の名前だけで決められるものではありません。 同じモデルを使っていても、公開文書を要約するツールと、機密契約書にアクセスできるアシスタントでは、必要な判断が異なります。

開発元のAPI、外部ホスティング、自社運用はどう違う?

開発元のAPIでは、そのサービスの規約に従って、開発元のサービスへリクエストを送ります。通常、最初の組み込み作業は少なく済みますが、組織としてそのサービス利用上の関係を受け入れる必要があります。

外部のホスティング事業者は、利用者に代わってモデルを運用します。重みを自ら動かしているのか、別の場所へリクエストを転送しているのかを確認し、実際の処理経路に対して承認を得てください。モデルのライセンスとあわせて、運用事業者の契約、対応する入力、保存設定、地理的な処理範囲も重要です。

セルフホストのモデルは、自社が運用または管理するインフラ上で動きます。モデルを提供するソフトウェア、アクセス制御、処理容量、パッチ、ログの責任は自社が負います。重みをダウンロードする行為自体が、プロンプトを開発元に送信するわけではありません。ただし、外部ツール、テレメトリー、アプリケーション連携によって、別のデータの流れが生じる可能性はあります。アプリケーション全体がオフラインだと決めつけず、これらの構成要素を確認してください。

推論の運用主体として、開発元、ホスティング事業者、自社という3つの行き先を立体的に示した図。
データの送信経路を承認する前に、推論を誰が運用するのかを決めます。

資金調達を済ませた創業者なら、承認済みのホスト型サービスと、範囲を絞ったタスクから始めます。データの所在に厳格な要件がある中堅企業のCTOなら、その要件を文書で裏付けられない経路を最初に除外します。個人開発者なら、公開モデルの中で最大のものは、ライセンスが用途に合っていても、自社運用の対象として適切ではないかもしれません。

各社はデータの処理場所をどう説明している?

実際に利用する製品の説明を読んでください。 個人情報に関するプライバシーポリシーだけでは、企業の機密情報をめぐる契約上の疑問がすべて解決するとは限りません。保存場所、推論の実行場所、サポート担当者によるアクセス、許可される移転は、それぞれ別の確認項目です。

  • DeepSeek: 公開プライバシーポリシーは、対象となる個人データを中華人民共和国で直接収集・処理・保存するとしています。Open Platform規約は、開発者の個人情報についてこのポリシーを参照し、その先のエンドユーザーへの通知責任を開発者に課しています。これは、別の主体が運用する重みのコピーについての説明ではありません。プライバシーポリシー、Open Platform規約。
  • Alibaba: Model Studioのリージョンに関するドキュメントは、静的データを保持するリージョンと、推論を実行するデプロイメントのスコープを区別しています。Virginiaのアクセスポイントでも異なるスコープに対応できるため、スコープを選び、その範囲で対象モデルを利用できるかを確認してください。保存リージョンの表示を、その場所だけで処理するという約束に読み替えてはいけません。リージョンとエンドポイント。
  • Moonshot: 国際向けKimi OpenPlatformのポリシーは、情報をシンガポールのサーバーに保存し、必要に応じて保護措置を講じた越境移転を行うとしています。法域別の補足では、同国での処理と保存が説明されています。また、改善目的の中に学習や改良も挙げているため、このページから一律の学習不使用を確認することはできません。企業向けの個別条件があれば確認してください。国際向けOpenPlatformポリシー。
  • Z.ai: 顧客データの扱いを定める事業者向けAPIのデータ処理補足契約では、顧客データは通常シンガポールで処理されるとし、適切な保護措置のもとで国外への移転も認めています。「通常」という表現は、その国だけにデータを置く保証ではありません。同じページの上部にある個人ユーザー向けポリシーだけでなく、API向けの補足契約を確認してください。APIのデータ処理条件。
  • MiniMax: APIポリシーの国際移転に関する主たる項目は、対象の個人データを米国のデータセンターに保存し、MiniMaxまたは外部委託先が処理するとしています。このポリシーは移転を認めており、シンガポール向けの条項では移転に関して異なる表現を使っています。処理を米国内だけに限定する必要があるなら、自社アカウントについて明確な確約を得てください。公開された保存場所の説明だけでは、その条件を確認できません。APIプライバシーポリシー。
  • BytePlus ModelArk: データ処理文書には、マレーシア、インドネシア、EU/EEAのいずれか、または複数が記載されています。コンテンツフィルターに該当した入力と出力は、マレーシアで180日間保持するとしています。これはModelArkについての説明であり、BytePlusの全製品に当てはまるものではありません。ModelArkのデータ処理。

大企業では、これらの記述をもとに、契約主体、推論の実行場所、保存する内容、保持期間、学習への利用、再委託先、削除手続きを簡潔な調達先記録にまとめます。記載がない項目や条件付きの項目は、不明点として残してください。その回答次第で提供可否が変わるデータを渡す前に、不明点を解消します。

中国のオープンソースAIは、対象モデルのライセンスを確認する

承認の対象は、名前を特定したチェックポイントと、そのライセンスのリビジョンです。 以前のバージョンが制約の少ないライセンスだったとしても、後継版に自動的に引き継がれるわけではありません。上で取り上げた現行のQwen、Kimi、GLM、MiniMaxは、いずれも重みをダウンロードできますが、それぞれ条件が異なります。

Model as a Serviceは一般に、推論やファインチューニングを実質的に利用できるアクセスを販売する事業を指します。ただし、判断の基準となるのは対象ライセンスの定義です。顧客向け製品への組み込み機能、社内アシスタント、汎用モデルのエンドポイントでは、扱いが異なる場合があります。関連会社の売上高と製品の売上高、月間と年間の測定期間を混同してはいけません。

商用利用、帰属表示、売上高の適用基準、承認を確認するライセンス審査用ファイル。
導入前に、対象チェックポイントの商用条件を確認します。

モデル識別子と一緒にライセンスを保存してください。必要な表示文言、送信した通知、受領した書面の許諾も記録します。製品を顧客向けに公開するとき、事業が変わるとき、チェックポイントを差し替えるときには、その記録を見直します。個々のチェックポイントをより広く比較したい場合は、オープンソースLLMガイドを参照してください。

アプリケーションの権限と、失敗時の対応を確認する

利用が認められる運用形態でも、業務の流れを適切に制御する必要があります。 文書アシスタントは、承認済みの文書群に対する読み取り権限から始めます。顧客へのメッセージ送信、決済、アカウント変更、ファイル削除には、アプリケーション側で明示的な権限と承認の手順を設けてください。

合格基準が明確な代表例で評価します。抽出した義務事項は原文と一致していること、分類結果は許可されたカテゴリに収まること、コード変更は必要なチェックを通過することなどです。曖昧な入力や情報の足りない入力も含め、必要に応じてモデルが追加情報を求めたり、処理を人に戻したりできるかを確認します。

結果とともに、モデルのリビジョン、運用先、設定、利用可能なツールを記録してください。提供元が同じモデル名の背後で参照先を変えた場合でも、動作の変化を調べられるだけの情報が必要です。ライセンス上の許諾、タスクの正確さ、本番運用の信頼性は、別々に確認する項目です。

自社に合う中国AIはどれ?導入条件から絞り込む

運用要件が変われば、選ぶモデルも変わります。 まず自社で承認できる条件から候補を絞り、残ったモデルを同じ業務で比較します。

重みの独自ライセンス条件が障壁なら、MITが適用されるDeepSeekの該当チェックポイントから確認を始めます。マネージドサービスで画像・動画を入力することが重要なら、文書で確認できるQwenやKimiのホスト型経路、または商用条件を解決したうえでMiniMaxを評価します。テキスト中心の開発業務なら、常時有効な推論がアプリケーションに合う場合にGLMが候補になります。

米国内だけでの処理が必須なら、その条件を文書で確認できる米国の運用環境か、自社で管理するインフラを選び、対象モデルとデータ条件の承認を得てください。開発元の本社所在地、提供事業者のブランド、エンドポイントの名前だけでは、その範囲は確定しません。現行のBytePlusが米国を対象外としている点は、同社独自のモデルサービスを候補から外す別の契約上の理由です。

範囲を限定した最初の試験導入では、DeepSeekならライセンスの検討を比較的シンプルに進められます。以下は評価手順の提案であり、本記事のために実施したテストではありません。

  1. タスクとデータの取り扱い範囲を決める

    承認済みのサンプル契約書から義務事項を抽出するなど、対象タスクを絞ります。自社の環境外に出してよい文書と、回答を受け取ってよい相手を明記してください。

  2. 実際に使う提供経路を選ぶ

    開発元のAPI、承認済みの運用事業者、対象の重みの自社運用から選びます。テキストのみならProを候補にし、元のタスクに画像が含まれるならFlashも対象にします。現行のモデルとライセンスの識別子を保存してください。

  3. リクエストを送る前に合格基準を定める

    出典に裏付けられた回答と、根拠が足りない場合の明確な応答を求めます。既存の比較基準となるシステムと候補モデルには、同じ文書と採点ルールを使ってください。

  4. 範囲を限定した公開を承認する

    失敗、タイムアウト、ログ、ツールの権限を確認します。データへのアクセスを広げたり、書き込み操作を許可したりする前に、試験導入の責任者と、元に戻す手段を決めてください。

週明けに着手するなら、同じ候補に対して開発責任者と調達審査担当者を割り当てます。開発側はタスクを完了できるかを検証し、調達側は提案された利用経路と商用利用を認められるかを確認します。どちらかの結果だけで、もう一方の確認を済ませることはできません。

掲載モデルの選定基準

選定条件は、企業が利用でき、一次資料で確認できるモデルファミリーであることです。 DeepSeek、Alibaba、Moonshot、Zhipu/Z.ai、MiniMaxを個別に取り上げたのは、それぞれ現行モデルのドキュメントと公開重みがあるためです。ByteDanceは、バージョンと地域に制限があるものの、国際向けの公開APIを確認できるため、条件付きで掲載しています。

比較に使ったのは、正確なモデル識別情報、ライセンス本文、文書で確認できる利用経路、各社自身によるデータ取り扱いの説明です。性能の順位付けや、実機検証を行ったという主張はしていません。開発元による機能の説明は、評価する理由にはなりますが、自社業務で成果が出る証明にはなりません。

候補から外すべき組み合わせ

試す前から要件を満たさないと分かる組み合わせは避けます。 具体的には、次のようなケースです。

  • 画像を直接入力する用途でDeepSeek V4 Proを使う: 現行APIのモデル一覧では対応していません。
  • 推論の無効化が必要なワークフローでGLM-5.3を使う: 公式仕様では、その切り替えはできません。
  • 「QwenはApacheだから」という理由でQwen3.8-2.4T-A95BをApacheライセンスとして承認する: 対象の主力モデルには独自ライセンスが適用されます。
  • 必要な通知や許諾の前にMiniMax M3を商用運用する: 重みのダウンロードだけでは、ライセンス上の手続きは完了しません。
  • 対象外となる米国での導入に、BytePlus独自のモデルサービスを使う: 技術的に接続できても、地域に関する規約の問題は解消しません。

チェックポイント、運用主体、適用されるデータ条件を明らかにしない、正体の曖昧な「中国モデルのAPI」も候補から外してください。実態が定まらないままでは、調達先との関係を評価できません。

よくある質問

中国AIの性能はどの程度ですか?

文書で確認できる各モデルは、本格的なテキスト業務、コーディング、マルチモーダル業務に対応しています。ただし、国全体をひとまとめにした評価は、導入基準として役立ちません。実際の業務を代表するタスクで対象モデルと運用先を比較し、ライセンスとデータ条件を確認してください。本記事が示すのは、文書に記載された機能と運用条件です。実測での優位性や、システムの安全性を保証するものではありません。

中国AIのモデルはなぜオープンソースで公開されるのですか?

重みの公開によって、開発者はライセンスに従いながらモデルを運用・改変する別の手段を得られます。ただし、ライセンスだけから開発元の事業上の動機は分かりません。また、重みをダウンロードできることが、無制限に使えるオープンソースであることを意味するわけでもありません。上で紹介したQwen、Kimi、GLM、MiniMaxの現行主力モデルには独自の商用条件があります。セルフホストを選ぶ前に、その条件を確認してください。

中国のAIは米国のAIより進んでいますか?

技術的に役立つ回答を得るには、タスクとモデルのバージョンを特定する必要があります。企業で比較するなら、候補に同じ入力、ツール、合格基準を与え、完了した成果物と確認にかかる手間を比べてください。テキストによるコーディングの結果だけでは、画像理解や文書からの情報抽出でも優れているとはいえません。本ガイドでは、国別の性能順位は付けていません。

経営者向けAIツールマップで、モデル選びと、自社に必要なツールや業務の流れをつなげて考えてみてください。

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AI
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