織物組織図ソフト比較:WeaveIt ProとpixeLoomの選び方
WeaveIt ProとpixeLoomを価格、Windows/Mac対応、体験版の制限、WIFの受け渡しで比較します。Windowsでは$160のWeaveIt Pro、Macでは購入前に試せるpixeLoomが有力です。Dobby対応や乗り換えコストも含め、用途別の選び方を解説します。
織物組織図ソフトとしてWeaveIt ProとpixeLoomを比べるなら、WindowsではWeaveIt Proが第一候補です。公表価格は$160で、pixeLoomより$20安く、Windows版デモでは全機能を確認できます。MacではpixeLoomに体験版がある一方、WeaveItはApp Storeで$164.99、確認したページには体験版の案内がありません。両製品ともWIFに対応しているため、最終的な判断基準は、利用するOSと体験版の制限のもとで、購入前にファイル受け渡しを確かめられるかどうかです。
織物組織図ソフト比較:WeaveIt ProとpixeLoom、どちらを選ぶ?
WindowsではWeaveIt Proを選ぶのが妥当です。ただし、pixeLoomの体験版で$20の差に見合う作業上の利点が見つかれば、判断は変わります。Macで未試用のソフトを買いたくない場合は、まずpixeLoomの体験版を使い、その後でApp Storeに$164.99で掲載されているWeaveItと比べましょう。 WIFだけでは優劣は決まりません。どちらもWIF対応を明記しています。
織りのプロジェクトで問題が起きたとき、ソフト代そのものは最大の損失ではありません。リフトプランが消える、タイアップが変わる、プロジェクトメモが抜ける、フロート確認をしないまま織機へ進む、といった失敗のほうが高くつきます。WIF(Weaving Information File)は、対応ソフト間で編集可能な組織図の構造を渡すための形式です。受け渡し用の形式であり、その布を安全に織れることを保証するものではありません。
WeaveIt ProとpixeLoom、条件別の結論
まず、譲れない条件で絞り込みます。
- Windows、手動織機、既存ライセンスなし: WeaveIt Proを選びます。価格が安く、デモで出力工程をより広く確認できます。
- Mac、購入前の試用が必須: 先にpixeLoomをダウンロードします。制限はありますが、支払う前に組織図の作業環境を確認できます。
- Mac、ドキュメントを読んで試用せずに購入できる: WeaveItは$15.01安く、現行対応OSの下限も古いバージョンまで含みます。
- WindowsのDobbyワークフロー: 価格は$255で同額です。ライセンス価格ではなく、コントローラーとの互換性で決める必要があります。
- すでにどちらかを問題なく使えている: $15.01や$20の節約だけで乗り換えるべきではありません。まず、不足機能またはOS上の問題を具体的に確認してください。
両製品が得意とすること
機能一覧は大きく重なります。実際に差が出るのは、購入までの試しやすさ、プラットフォームごとの提供形態、体験版の制限、そしてファイル受け渡しの説明がどこまで明確かです。
WeaveIt Pro:価格が安く、Windows体験版が充実
WeaveIt Proは、デスクトップ向けの標準的な織物組織図エディターです。両製品のうち、Windowsでの購入経路がより分かりやすくなっています。
Canyon ArtのWindows製品ページには、経糸通し、踏み順、タイアップ、ドローダウンの編集に加え、WIF対応、糸量と綜絖の計算、フロート検出、組織図の回転とブレンド、ブロック置換、インターリーブ、二重織り、布地分析、ネットワークドラフティング、織機での踏み順トラッキングが記載されています。掲載中のWindows製品は、Windows 10および11向けのWeaveIt Pro 7で、価格は$160です。
購入前に試すうえで大きな利点となるのがWindows版デモです。Canyon Artによると、WeaveIt Proの全機能を利用でき、サンプルファイルなら印刷も可能です。自分の最終ファイルの受け渡しを実証できるわけではありませんが、表示だけのデモよりも、購入前に設計機能の全体像を確かめやすい内容です。
弱点は、プラットフォームごとに提供形態が異なることです。無料デモはWindows専用です。Mac版WeaveItはAppleのストアで別に販売されており、確認したベンダーページとApp Storeページには、Mac向け無料体験版の案内がありません。
- Windows、Macともに標準価格が最安。
- 設計、分析、プロジェクト計算の機能が幅広く文書化されている。
- Windows版デモで全機能とサンプルファイルの印刷を利用できる。
- デスクトップ両OSでWIF対応が明記されている。
- 文書で確認できる無料デモはWindowsのみ。
- Windows版とMac版でストア、バージョン、サポート経路が異なる。
- プログラム固有の非公開フィールドを他製品との間でどう扱うかについて、公開WIF資料の説明がpixeLoomほど明確ではない。
pixeLoom:両OSで試せ、ファイル形式の注意点も明確
pixeLoomはWindowsとMacに対応する織物組織図エディターです。両プラットフォームで体験版をダウンロードできることが、購入時の最大の強みです。
現行ダウンロードページには、Windows 10以降向けのpixeLoom 8.0.2と、macOS 12.4以降向けのpixeLoom 5.1.0が掲載されています。macOS 10.10以降に対応する旧Mac版4.0.1も引き続き入手できます。現行のショップでは、どちらのOS向け標準ライセンスも$180です。
同梱Helpの説明は、公開ホームページよりも詳しくなっています。組織図の編集、プロジェクト計画、仮想サンプリング、フロート検索、布地分析、ブロック置換、インターリーブ、倍幅機能、組織図ブラウザーを確認できます。また、pixeLoomがWIFを読み書きできることも明記されており、以前の手織り組織図ツール比較で公開情報が足りず掲載対象外となった問題は解消されています。
ただし、体験版の制限は厳格です。Save、Print、Copy to Clipboardは無効になっています。画面の移動、編集、表示は評価できますが、無料体験版ではWIFを書き出して往復させる検証はできません。現行Mac版5.1.0はDobbyにも対応しておらず、ベンダーは既存のMac Dobbyユーザーに対し、対応が復元されるまで現在の環境を維持するよう案内しています。
- WindowsとMacの両方に体験版がある。
- WIFの読み書きが同梱ドキュメントに明記されている。
- PLMマスターファイルならpixeLoom固有のプロジェクト情報を保持できる。
- 現行Helpが設計分析とプロジェクト計画の双方をカバーしている。
- 両OSの標準ライセンスでWeaveItより高い。
- 体験版では保存、印刷、クリップボードへの出力が無効。
- 現行Mac版はDobby非対応。
- ストアの互換性説明は現行ダウンロードページの要件より古いため、ビルド選びにはダウンロードページを使う必要がある。
WeaveIt ProとpixeLoomの価格比較:標準ライセンスの優劣は変わらない
両製品とも買い切りの固定価格なので、標準ライセンスでは常にWeaveItのほうが安くなります。 価格は2026年9月18日に、稼働中のベンダーページと米国App Storeページで確認しました。
WindowsではWeaveItが$160、pixeLoomが$180です。例として100件の組織図に使うなら、組織図あたり$1.60対$1.80となります。利用件数が正の値である限り、標準ライセンスは従量制ではないため、総額の差は常に$20です。
MacではWeaveItが$164.99、pixeLoomが$180です。同じく100件で計算すると、組織図あたり約$1.65対$1.80です。総額の差は$15.01のまま変わりません。
公表されているパッケージで価格が並ぶのは、WindowsのDobby構成だけです。WeaveIt Proに必須の$95のDobby Driverを加えると$255になります。Windows版pixeLoomのDobby対応構成も$255で、$180の標準ライセンスからのアップグレードは$75です。同額だからといって、対応ハードウェアまで同じとは限りません。どちらかを互換性ありと判断する前に、使用する織機コントローラーをベンダーへ確認してください。

価格面の結論は明快です。標準ライセンスでpixeLoomが安くなることはなく、すでに持っているライセンスから乗り換える理由にもなりません。pixeLoomを選ぶなら、体験版で得られる安心感、OSとの相性、または具体的に説明できる作業上の利点が必要です。
WIFの受け渡し:両製品で交換できるが、pixeLoomには独自フィールドの注意点がある
基本的なWIF要件は両製品とも満たします。ただし、pixeLoomのHelpにはさらに重要な注意点があります。交換用データと、製品固有のプロジェクトデータは同じものではありません。
今回の比較では、ベンダーが提供するpixeLoom 5.1.0のMac体験版パッケージを2026年9月18日にダウンロードし、同梱Helpを確認しました。ファイル形式のページには、pixeLoomがWIFを読み書きできるとあります。ファイル設定のページには、組織図をWIFまたはPLMで保存できること、さらにpixeLoomがプロジェクト計画などの固有情報を独自フィールドへ保存することが説明されています。ここで行ったのはドキュメントの確認であり、有料版での書き出し、最初から最後までの往復検証、織機制御のテストではありません。
この点を踏まえると、安全な運用方法が変わります。pixeLoomのプロジェクト情報が重要なら、PLMをマスターファイルにします。交換用にはWIFのコピーを作成します。別のソフトでそのWIFを開いて再保存した場合は、比較して無事を確認できるまで、pixeLoom固有のフィールドが失われるものと考えてください。目に見える経糸通しや踏み順が残っていても、メモや計画情報が消える可能性があります。
WeaveItのWindowsページはWIF対応を明記しています。Mac製品ページとApp Storeの掲載情報には、ほかの織物ソフトとのWIF交換が説明されています。これで受け渡し機能の存在は確認できますが、ベンダー固有のフィールドがすべて完全に移るとまでは言えません。
コントローラー対応が決定条件なら、正確なハードウェア名が分かるまで、この比較だけで選ばないでください。WeavePoint 9のレビューでは、コントローラーとの適合を独立した購入条件として扱うべき理由を説明しています。
Windows向け織物組織図ソフトはどちらを先に試すべきか
WindowsユーザーはWeaveIt Proから試すのが合理的です。 $20安く、ベンダーが明記するWindows 10および11の現行環境に対応し、デモで確認できる範囲も広いためです。pixeLoomの操作画面やプロジェクト計画の考え方が合いそうなら、そちらもダウンロードする価値はあります。ただし、出力制限があるため、無料のまま受け渡し工程全体を検証することはできません。
両方の体験版で、同じ代表的なWIFを使ってください。空の組織図から始めると、読み込み時の挙動、特殊なリピート、リフトプランの解釈が見えません。同じ構造部分を確認し、フロートとプロジェクト計算がそれぞれどこに表示されるかを調べ、開いたときに変化する要素を記録します。
両製品でファイルが正しく表示されるなら、購入の第一候補は引き続きWeaveItです。pixeLoomが$20高いことを正当化するには、両製品に共通する機能名ではなく、実際に確認できる作業上の利点が必要です。
Mac向け織物デザインソフト:WeaveIt Pro for MacとpixeLoomの選び方
Macでは、価格を取るか、購入前に確認できることを取るかの選択になります。 WeaveIt 3.1.2は米国App Storeで$164.99、対応OSはmacOS 11.0以降です。現行のpixeLoom 5.1.0は$180で、macOS 12.4以降に対応し、制限付き体験版をダウンロードできます。
価格の安さ、macOS 11.0という対応下限、ベンダーの機能説明だけで試用せず購入できるなら、WeaveItを選びます。$15.01の節約より、自分の組織図を購入前に開けることを重視するならpixeLoomです。ただし、pixeLoom体験版ではSave、Print、Copy to Clipboardを試せません。操作画面に関するリスクは減らせても、ファイル受け渡しのリスクは残ります。
MacのDobby用途については、公開ドキュメントだけで安全な勝者を決められません。pixeLoomは5.1.0がDobby非対応であることを明記しています。WeaveItのMac向け掲載情報は、コンピューター制御ではない織機での手動トラッキングを説明していますが、電子Dobby制御パッケージについては記載していません。現在正常に動いているコントローラー環境を維持するか、この用途でどちらかを購入する前に、互換性を書面で確認してください。
旧版pixeLoom 4.0.1のダウンロードは、古いMacの所有者には役立つかもしれません。ただし、現行5.1.0と同じ購入条件ではありません。バージョン選びという保守判断が増えるのであり、無条件で互換性を得られるわけではありません。
初心者が選ぶならWeaveIt ProとpixeLoomのどちらか
初心者は、作業で最も失敗しやすい部分を確認できる体験版を選び、画面の見栄えではなく組織図そのものを評価してください。 WindowsではWeaveItが有利です。Macでは、この両製品のうち文書で体験版を確認できるのはpixeLoomだけですが、保存制限のため重要な工程が未確認のまま残ります。
両製品で、同じ小規模なWIF課題を使います。経糸通し、タイアップ、踏み順またはリフトプラン、色、リピートを含み、内容を把握している組織図が適しています。開始時点に必要なのは、信頼できる読み込み済み構造です。終了時点で目指すのは、見栄えのよいシミュレーションではありません。元の構造と一致し、交換方法も把握できている、確認済みの作業コピーです。
同じWIFを開く
内容をよく理解している組織図のコピーを使います。編集を始める前に、経糸通し、タイアップ、踏み順またはリフトプラン、配色順が想定どおりの位置に表示されることを確認します。
制作前のチェック機能を確認する
フロート検索、綜絖または糸量の計算、布地表示、プロジェクトメモの場所を探します。機能は、見つけられ、組織図の何が変わるか理解できて初めて役立ちます。
マスターと交換用ファイルを分ける
pixeLoom固有のプロジェクトデータが重要なら、PLMをマスター、WIFを交換用コピーにします。どちらの製品でも、交換用コピーを唯一の元ファイルにしてはいけません。
ライセンス購入後に往復を実証する
交換用WIFを保存し、次に使うソフトで開いてから、織機で使う前に構造全体を比較します。pixeLoom体験版ではこの保存工程を実行できないため、購入前に検証済みと表現してはいけません。

品質基準はここにあります。選んだツールで、次の受け渡しまで構造を保てなければなりません。説得力のある布地表示は、色や比率の検討には役立ちます。しかし、編集可能な組織図を開き直せることを確かめ、フロート、織機との適合、糸の選択を確認するまでは、あくまでムードボードです。
乗り換えコストはライセンスの価格差を上回る
$15.01または$20を節約するためだけに、この両製品間で乗り換えるべきではありません。 移行では、新しいライセンス代が最小の負担です。それ以上に、プロジェクトの前提を組み直し、既存の組織図が同じように動くか検証する手間がかかります。
データ移行はWIFから始まりますが、WIFは各ソフト固有のフィールドまで移せると約束するものではありません。pixeLoom自身の資料も、プロジェクト計画データを独自情報として挙げています。印刷レイアウト、トラッキング位置、カラーライブラリ、糸の記録、コントローラー設定にも個別の確認が必要になる可能性があります。どちらのベンダーも移行可能と明記していない項目を、移せると決めつけてはいけません。
作業環境の移行では、フロート確認、リピート、プロジェクト計算、印刷操作の場所を覚え直す必要があります。信頼している一連の組織図も再検証しなければなりません。すでにどちらかを所有し、WIFを問題なく交換でき、OSやコントローラーとの競合もないなら、乗り換える必要はありません。
乗り換えを検討すべきなのは、現在のOSがサポート対象外になった、必要な体験版で作業を妨げる問題が見つかった、もう一方の製品がコントローラー対応を明記している、または検証済みのファイル受け渡しに失敗した場合です。標準ライセンスの小さな価格差だけでは、移行の負担を回収できません。
よくある質問
最適な織物ソフトはどれですか?
この両製品に限れば、新規のWindowsユーザーには、$160で体験版の範囲も広いWeaveIt Proが基本の選択肢です。MacではWeaveItのほうが安い一方、pixeLoomには制限付き体験版があるため、購入前に確認しやすくなっています。
織物向けCADソフトは何を基準に選べばよいですか?
最適な織物CADは、利用するOS、織機、ファイルの受け渡し方法に合う製品です。この比較では、標準価格とWindows体験版の範囲はWeaveItが優位です。両OSでの体験版提供と、WIFとPLMの違いに関する明確な説明はpixeLoomが優れています。
WeaveIt ProとpixeLoomの価格差はいくらですか?
WeaveItはWindowsで$160、Macで$164.99です。pixeLoomの標準ライセンスはどちらのOSでも$180なので、WeaveItはWindowsで$20、Macで$15.01安くなります。公表されているWindows Dobby構成は、どちらも合計$255です。
pixeLoomでWIFファイルを開いて保存できますか?
はい。現行pixeLoom 5.1.0のMac体験版に同梱されたHelpには、WIFを読み書きでき、組織図をWIFまたはPLMで保存できるとあります。無料体験版ではSaveが無効なため、今回確認したのはベンダーのドキュメントであり、有料版での書き出しや往復検証は行っていません。
WeaveIt ProにMac版はありますか?
はい。米国App Storeの現行掲載版はWeaveIt 3.1.2で、価格は$164.99、対応OSはmacOS 11.0以降です。確認したベンダーページとApp Storeページには、Mac向け無料体験版の案内がありません。
- 最終更新
- 2026年9月18日
- カテゴリー
- Design







